スマホ充電を数秒で。3万回充電しても劣化しないスーパーキャパシタ

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米セントラルフロリダ大学(UCF)の研究チームが、小型でありながらエネルギー貯蔵量の大きなスーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)を作る新プロセスを開発した。このスーパーキャパシタは柔軟な上に、劣化せずに3万回以上繰り返し充電できる。将来的にはスマートフォンや電気自動車など、広範囲の技術分野を革新する可能性がある。

スーパーキャパシタには、電池よりも短時間で充放電できる上に、製品寿命が長いという利点がある。しかし、リチウムイオン電池と同等のエネルギーを貯蔵するスーパーキャパシタを作ろうとすると、大変大きなものになってしまっていた。そのため、これまでスーパーキャパシタの小型化を目標に、たった数原子ほどの厚さのナノマテリアルである2次元結晶を利用できないかと研究されてきた。

2次元結晶は、1原子層のグラファイトであるグラフェンが2004年に発表されてから、大きな注目を集めるとともに、多種多様な結晶へと展開されている。その中でUCFの研究チームは、特異なバンドギャップ構造で応用が期待されている遷移金属カルコゲナイド2次元結晶(2D TDM)をスーパーキャパシタに適用する実験を継続してきた。

UCFナノサイエンス技術センターと材料科学工学科に所属するYeonwoong Eric Jung助教授は「2D TDMを通常の材料と組み合わせてキャパシタを作るのは大変ハードルが高く、この分野でのボトルネックだった。だが、われわれはこれを打開するシンプルな化学合成法を開発した」と説明する。

研究チームは今回、外側を2D TDMでコーティングされた何百万ものナノワイヤから構成されるスーパーキャパシタを作り出した。同スーパーキャパシタの内側芯部は導電性が高く、電子の高速輸送により高速の充放電を可能にする。そして均一にコーティングされた2D TDM外殻部は、高エネルギー密度と高電力密度を実現する。

研究チームの一員であるポスドク助手のNitin Choudhary氏は、「2D TDMを使ったこのスーパーキャパシタをバッテリと代替できるなら、スマートフォンを数秒で充電できるようになる。加えて、1週間以上再充電せずに済むようになるだろう」と語る。

同氏は続けて「われわれの材料は、エネルギー密度や電力密度、サイクル寿命において世界中の他の材料を凌駕している」と説明。リチウムイオン電池のサイクル寿命は1500回以下だが、研究チームが開発したスーパーキャパシタは3万回再充電しても劣化しない。そのため、スマートフォンを18カ月くらい使い続けると、劣化によりバッテリーの減りが速くなりがちだが、その問題を大幅に緩和できるという。

Jung氏はUCFの技術移転室と協力し、開発した新手法を特許化しようとしている。2D TDMを用いたスーパーキャパシタは、スマートフォン以外にも他の電子装置に利用できる。また、電気自動車に関しては、大電力や高充電速度において大きなメリットがある。そして、このスーパーキャパシタは柔軟なので、ウェアラブル技術にも大きな進歩をもたらし得る。

同氏は今回の研究成果について、「まだ商業的な実用化がすぐできる段階ではない。だが、コンセプトの正しさは実証できた。広範囲な分野に大きなインパクトを与える可能性がわれわれの研究にあることは明らかだ」と語っている。

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A Phone That Charges in Seconds? UCF Scientists Bring it Closer to Reality

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