持続可能な航空燃料を100％用いた航空エンジンの試験に成功――通常のジェット燃料と同レベルの性能を確認 GE Honda エアロエンジンズ

持続可能な航空燃料を100％用いた航空エンジンの試験に成功――通常のジェット燃料と同レベルの性能を確認　GE Honda エアロエンジンズ

GE Honda エアロエンジンズは2022年10月18日、持続可能な航空燃料（SAF:Sustainable Aviation Fuel）を100％用いた航空エンジン「HF120」の試験に成功したと発表した。

同試験では、HF120で100％のSAFを用いて、エンジン性能への影響を従来のジェット燃料と比較して評価した。SAFには、一般的によく用いられている「HEFA-SPK」（動植物由来の油を水素化処理して合成される航空用燃料）を採用した。

米ゼネラル・エレクトリック（GE）が米オハイオ州ピーブルズに有する設備で、数日間にわたって地上でのエンジン試験を実施した。その結果、通常のジェット燃料を用いた場合と同レベルの性能を確認している。

SAFは、航空におけるCO₂排出量を削減できる手段の1つとして昨今注目を集めている。

SAFを利用するにあたっては、米国材料試験協会（ASTM）による認可が必要となる。既存のジェット燃料にSAFを混合する際の含有率の上限は、現状50％となっている。今回の試験結果により、将来的に100％のSAFが使用可能となることが期待される。

GE Honda エアロエンジンズは、HondaとGEが共同出資して発足した企業だ。両社は、SAFの安全性を評価し規格化を支援する国際団体「FAA／OEM Review Panel」に加盟している。両社は今後も、SAFの安全性と普及に向けた活動を進める計画となっている。