場所に応じて形状を変化させる、4輪ロボットを試作

Robotic Systems Lab: Legged Robotics at ETH Zürich/YouTube

スイス連邦工科大学チューリッヒ校のロボットシステム研究所は、自身を変形させて狭い場所を通り抜け、不整地を安定して通過する、4輪ロボットを試作したと発表した。発表先はYouTubeチャンネル「Robotic Systems Lab: Legged Robotics at ETH Zürich」と、学術誌IEEE Robotics Automation Lettersに採録された論文「Design and Motion Planning for a Reconfigurable Robotic Base」だ。

このロボットの構成は、四角形の金属フレームを中心に、その四隅から延びる先端に車輪を持った4本の脚部からなる。各脚とフレームとの接続部分には、脚のポジションを計測するエンコーダーと、足の動きを制御するマグネットブレーキが備わる。また各車輪はステアリングモーターを持ち、各輪が独立して方向を制御できる。

動画では、通過しようとする場所の寸法や形状に、ロボットが適応する様子を説明している。横幅の狭いドアを通過する際には、4輪の間隔を狭くして通り抜ける。広い場所では車輪の間隔を広げて、ロボットの姿勢を安定させる態勢をとる。また、うねりのある路面では4輪の追随性を上げる工夫もある。4輪を独立して制御する利点として、ロボットは前後左右へ自在に移動し、その場で360度回転することもできる。

動画では応用例として、ロボットにマニピュレーターを取り付けた、塗装ロボットのような活用方法も紹介している。

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