非圧縮でフル解像度の8K映像の無線伝送に成功――テラヘルツ波の有用性を実証、6G開発に期待 大阪大学、ローム

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大阪大学は2021年2月1日、同大学大学院基礎工学研究科とロームが共同で、テラヘルツ波を用いることで非圧縮フル解像度の8K映像の無線伝送に成功したと発表した。同発表によると、世界初の成果だという。

5Gの次世代となる通信規格6Gでは、8Kなどの高精細映像を低遅延かつ低消費電力で伝送することが期待されている。一方で、マイクロ波やミリ波で無線伝送を行う際は高精細映像の膨大なデータ量を圧縮しなければならないため、遅延や消費電力の増大が課題となっていた。

今回同研究グループは、周波数差が300GHz帯となるように設定した波長1.55μm帯のレーザーペアの出力を強度変調器によって8K映像信号源で変調し、光電変換デバイスでテラヘルツ波に変換することにより、テラヘルツ送信器を2チャンネル構成した。一般的に周波数が高いほど大容量の情報を伝送することが可能で、300GHz帯のテラヘルツ波はマイクロ波やミリ波と比較して周波数が高い。

電磁波の呼称と周波数、波長との関係。およそ100GHzから10THzの領域がテラヘルツ波と呼ばれる。

4チャネルの12Gビット/sの信号として出力される市販の非圧縮フル解像度8K映像コンテンツを8K映像の信号源として準備し、2チャンネルの24Gビット/sの信号になるように多重化したオンオフ変調信号を用いた。無線伝送したテラヘルツ波が、共鳴トンネルダイオードを内蔵したテラヘルツ受信器で検波された後、2チャンネルから4チャネルに分離され、HDMIケーブルを経て8Kモニターに到達する仕組みとなっている(冒頭の画像)。同システムにより、48Gビット/s相当の非圧縮8K映像の無線伝送に成功した。

300GHz帯テラヘルツ波を用いた非圧縮8K映像無線伝送システムのブロック図

今回の研究結果により、テラヘルツ波の有用性が明らかになった。今後のBeyond 5Gから6Gへの実現に向けた研究開発に寄与することが期待される。

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