無線による電力の識別を実証――異なる周波数を用いた電力の送り分けに成功 京都大学とみんな電力

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京都大学は2021年2月16日、同大学大学院情報学研究科とみんな電力の共同研究グループが、無線による電力の識別(無線電力カラーリング)を実証したと発表した。同発表によると、世界初の成果だという。

従来、電力は西日本が60Hz、東日本が50Hzというように単一周波数で伝送されるものであり、電力の識別は困難とみなされていた。同研究グループは、無線通信と同様に無線電力伝送でも送り分けを実証すべく、2019年より研究を開始している。

今回の研究では、無線電力伝送として電磁誘導の一種である磁界共鳴方式を用いた。同方式の共振周波数を異なる種類に振り分けることで、共振周波数が適合した時に大きな出力を得て、適合しない時はほぼ出力を得られないという送り分けに成功した。

周波数による電力の送り分けができることで、従来の「1対1」の無線電力伝送システムから「多対多」のエネルギー識別が可能となり、無線電力の供給ステーション(基地局)を作る上での基礎技術となる。これらの無線電力伝送技術(本研究グループでは「電力X」と呼ぶ)が、来るべき本格的ワイヤレス伝送時代のさまざまなサービスを実現する基礎となることが期待される。

今回の成果により、例えば将来的に無線電力伝送のおのおののサービスに対して異なる税金を課することが技術的に可能となる。再生可能エネルギー由来電力には税金をほとんど課さず、化石燃料由来電力に課税し、得た税金を再生可能エネルギーなどに再投資するといった仕組みが考えられる。

同研究グループは、今回実証した2対1の電力の送り分けに留まらず、3対1以上の送り分けの技術開発を進める。また、盗電対策として、カオス符号やカオスCDMAを用いた無線電力伝送の暗号化にも取り組む。

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