MIT、EVドライバーの行動に基づくインフラ整備を研究

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Courtesy of Trancik Lab

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、人々の行動や習慣を解析して、一般家庭に電気自動車(EV)を普及させるためのインフラ案を発表した。充電スタンドや代車サービスの拡充などが重要だとしている。研究結果は、2021年1月21日付の『Nature Energy』に掲載された。

アメリカの温室効果ガス排出量のうち、運輸部門が占める割合は約30%だ。その半分以上は乗用車によるもので、アメリカにおけるEVの普及は温室効果ガスの削減につながる重要なステップだ。

近年、EVのバッテリー性能は着実に改善し、1回の充電で走れる距離を着実に伸ばしている。ただ、それだけでは全てのドライバーのニーズを満たし、EVの普及を促進し、排出ガスの削減につなげるには十分ではない。高容量バッテリーを搭載したEVは価格が高く、街乗り中心だから低価格のEVで十分と思っている人でも、たまの遠出でバッテリー残量が不安になることを恐れて、EVへの乗り換えを躊躇してしまうかもしれない。

研究チームは、EVの普及には人々のライフスタイルに合ったインフラの整備がカギとなると考え、カーナビデータや人々の運転習慣やニーズなど、さまざまなデータから効果的な方策を練った。シアトルエリアの詳細データや国内全体のより一般的なデータを1日または1年のスパンで解析して、人々がどこからどこまで移動し、どこで駐車しているかを調査した。「そこから、人が行動を妨げられずに充電できる時と場所を考察することができた」と、研究チームを率いるJessika Trancik准教授は語る。

その結果、充電スタンドは中心市街地のショッピングモールだけでなく、住宅街の通りにも設置した方がEVの普及には非常に効果的と分かった。幹線道路沿いの急速充電スタンドを増やし、長距離移動用に代替輸送手段を簡単に利用できるよう、代車サービスといった仕組みを作っても良い。最もインパクトのあるソリューションは、家庭、職場での充電、公共駐車場における夜間充電、急速充電スタンド、年に10日の代車利用といったオプションを全て活用した場合で、90%以上の世帯へ普及できると試算した。

インフラの適切な整備は、公平性の観点からも必要だ。急速充電器のコストが下がり、より速く充電ができる製品が登場しても、インフラの拡大に対して戦略的であることは重要であり続けるだろうとTrancik准教授は付け加えている。

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