ロールス・ロイス、世界最大の航空エンジン「UltraFan」の製作を開始

航空機エンジン大手Rolls-Royceは2021年3月29日、次世代エンジン「UltraFan」の製作を正式に開始したと発表した。

UltraFanは、ファン径140インチ(約3.6m)の世界最大の航空機エンジン。カーボンチタン製のファンブレードと複合材のケーシングにより、航空機の重量は最大1500ポンド(680kg)減少する。UltraFanは、ナローボディ機とワイドボディ機どちらにも搭載可能で、「Airbus A330」に採用された第1世代の「Trent」エンジンに比べ、燃費が25%向上するとしている。

水素燃料エンジンや電動航空機が話題になる中、Rolls-Royceは、しばらくの間はガスタービンエンジンが長距離飛行の根幹であり続け、そのパフォーマンスの向上は航空産業の持続可能性を達成するために重要だと考えている。

UltraFanの最初のテストランには、100%持続可能な航空燃料(SAF)が使われる予定だ。Rolls-Royceは、SAFは短期的にはジェット燃料より高価になり得るが、UltraFanの効率が航空産業のSAFへの移行の経済性の改善に役立つとしている。

Rolls-Royceの民間航空宇宙部門のプレジデント、Chris Cholerton氏は、「これはRolls-Royceの全社員にとってエキサイティングな瞬間だ。我々の最初の実証エンジンUF001の部材が集まり、組み上げられ、テストの準備が整うのを心の底から楽しみにしている」と、述べている。

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Rolls-Royce reaches new milestone as world’s largest aero-engine build starts

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