太陽誘電は2021年4月20日、厚み最大0.1mmの積層セラミックコンデンサ「AWK105 BJ474MN」および「PWK105 C6474MN」を商品化したと発表した。群馬県佐波郡の玉村工場にて2021年6月より量産を開始する予定で、サンプル価格は1個10円に設定している。
5G対応などのスマートフォンの高性能化に伴い、内蔵されるICもさらなる高速化が進んでおり、安定動作のために低ESLのデカップリングコンデンサをICの周囲に配置する必要が生じている。
そこで両製品は、高度化したシート薄層技術を採用したことに加えて外部電極を長手方向に配置し、低背と低ESLを両立した。また、静電容量は0.47μFとなっており、同サイズの同社従来品「AWK105 BJ224MN」(静電容量0.22μF)と比較して約2倍に向上している。
AWK105 BJ474MNは定格電圧が4.0Vで、温度特性がX5R(使用温度範囲:−55〜85℃、静電容量変化率:±15%)となっており、PWK105 C6474MNは定格電圧が2.5Vで、温度特性がX6S(使用温度範囲:−55〜105℃、静電容量変化率:±22%)となっている。サイズはともに0.52×1.0×0.1mm(厚みは最大値)となった。
同社は、スマートフォンやウェアラブル機器などのIC電源ライン向けデカップリング用途での需要を見込むとしている。