TDKは2021年4月22日、ホールセンサーの製品ラインアップに電流センサー「CUR4000」を追加したと発表した。2021年4~6月期に量産を開始予定で、サンプル出荷はすでに開始している。
非侵入型で、ガルバニック絶縁に対応し、非接触で電流を測定。最大2000Aの動的電流範囲を測定できる。線形コアベースや差動コアレス・アプリケーション用のさまざまな設定モードを備える。線形モードでは、6つのホールアレイを使用。磁場コンセントレータと組み合わせることで、高感度の電流測定が可能になる。差動モードでは、周囲の外乱磁場の影響を受けにくく、コアレスでシールドを必要としないシステムを設計できる。
マルチ・ホールアレイ全体の出力オフセット温度ドリフトは、±0.05%FS未満。ヒステリシスのない出力信号を提供し、非線形誤差は±0.2%FSでノイズ特性は±0.005%FS。最大8kHzの信号帯域幅で高精度な電流測定が可能だ。
温度依存のゲインやオフセットは不揮発性メモリをプログラムしておくことで、磁気回路に合わせて調整可能。ISO 26262のSEooCに準拠し、オンボード自己診断機能を備えたASIL-B readyに対応する。
ハイブリッド自動車や電気自動車 (xEV) の高電圧システムや産業機器など、高精度の電流測定向けに開発された。高出力バッテリー監視アプリケーションでの直流/交流電流測定や過電流検出といった用途を見込んでいる。