- 2021-6-3
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- Electron, Falcon 9, Neutron, Peter Beck, Rocket Lab, SpaceX, ロケット, 惑星間ミッション, 有人宇宙飛行, 衛星コンステレーション
Rocket Labは2021年3月、最大積載量8トンクラスの新型ロケット「Neutron」の開発計画を発表した。複数の人工衛星を連動させる衛星コンステレーションの構築に向けて設計された同ロケットだが、惑星間ミッションや有人宇宙飛行にも対応できる性能を持たせる計画だ。
Rocket Labが開発したロケット「Electron」はアメリカにおいて2019年以降、SpaceXのFalcon 9に次ぐ頻度で打ち上げられてきた。Electronは最大300kgまでの小型衛星を衛星軌道に送り届けてきたが、Neutronはより大型貨物を打ち上げることが可能だ。
Neutronは高さ40m、直径4.5mのフェアリングを備えた2段式ロケット。ロケットの1段目は再利用可能で、打ち上げサイクルの短縮と打ち上げコストの削減が可能になる。積載量は、地球低軌道までなら最大8トン、月までなら最大2トン、火星や金星までなら最大1.5トンになるという。
衛星コンステレーションを構築するには、複数の衛星を異なる軌道面に打ち上げる必要がある。Rocket Lab創設者でありCEOのPeter Beck氏は、最大積載量8トンクラスのNeutronは「衛星を特定の軌道面にバッチ展開するのに理想的なサイズ」と述べている。
Neutronは、NASAワロップス飛行施設内の中部大西洋地域宇宙基地から打ち上げられる計画。Electronで利用してきた発射台やインフラをそのまま活用できて、2024年には最初の打ち上げが予定されている。
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