ロームは2021年8月5日、高効率で小型のショットキーバリアダイオード(SBD)「RBRシリーズ」12製品と「RBQシリーズ」12製品を開発し、ラインアップを全178製品に拡充したと発表した。両シリーズは、新規プロセスの導入によって従来品に比べ、チップ性能をそれぞれ25%高効率化している。サンプル価格は1個当たり50円(税別)から。
今回、大電流/大電圧/小型化に向けて、量産実績のあるRBR/RBQシリーズのラインアップをさらに拡充。より幅広いアプリケーションでの整流、保護に対応する。従来品に比べて高効率化したのに加えて、車載信頼性規格AEC-Q101に準拠。高信頼性を確保した。
RBRシリーズは、低VF特性と背反関係にある低IR特性を維持しつつ、同サイズの従来品と比較してVF特性を約25%低減。低損失化している。また、同等性能で比較した場合、チップを小型化できて、チップサイズの影響を受けるパッケージも小型化できる。
例えば、従来3.5×1.6mmサイズ(PMDUパッケージ)だった場合、2.5×1.3mmサイズ(PMDEパッケージ)に置き換えることで、実装面積を約42%削減できるという。
今回、RBRシリーズは新たに2.5×1.3mmのPMDEパッケージ12製品(6機種それぞれに民生品/車載品を設定)を追加。ラインアップが計140製品となった。これにより、車載機器、民生機器に向けて対応可能な範囲を拡大した格好だ。
RBQシリーズは、独自の障壁形成技術により、スイッチング電源に最適なVF特性とIR特性のバランスを達成。同社従来品と比較して逆電力損失を60%低減しており、高温時の熱暴走リスクをさらに低減する。
今回、RBQシリーズは新たに100V品12製品(6機種それぞれに民生品/車載品を設定)を追加しており、ラインアップがカソードコモンタイプとシングルタイプあわせて計38製品となる。
RBRシリーズとRBQシリーズの新製品は、2021年6月から全製品を量産している。