- 2021-8-30
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- D-Drive, F-Drive, Rob White, V-Air, White Motorcycle Concepts, WMC250EV, WMC300FR, ハイブリッドリバーストライク(前2輪後1輪の3輪スクーター), 電動オートバイ
イギリスのエンジニアリング会社White Motorcycle Conceptsが、最高時速400kmを超える電動オートバイ「WMC250EV」を開発した。世界最速を狙うカギは、「V-Air」と呼ばれる空気抵抗を減らす独自のシステムにある。車体中央部を前から後ろに空気の通り道となる大型のダクトが貫いているのが特徴で、これにより通常のオートバイではボディの外側に回り込む空気の流れを、そのままボディ中央に通すことで、空気抵抗を70%低減することに成功したとしている。
同社の創業者で最高経営責任者のRob White氏は来年、電動バイクによる世界最速記録の更新に挑戦する。
加えて、WMC250EVは前輪に動力を伝える「D-Drive」モーターを採用する。同システムは、回生ブレーキ機構を備えており、減速時にエネルギーの回収が可能だ。また、通常のオートバイにも流用可能な「F-Drive」と呼ばれるファイナルドライブシステムを搭載する。こうした技術はすでにイギリスで特許を取得、2021年8月末に日本、アメリカ、ヨーロッパでも特許の取得を見込んでいる。
同社はまた、V-Airシステムの実用化を目指し、排気量300ccのハイブリッドリバーストライク(前2輪後1輪の3輪スクーター)「WMC300FR」の生産にも取り組んでいる。V-Airによる空気抵抗の低減とハイブリッドシステムの採用により燃費が18%向上、500cc並みの性能を持ちながら二酸化炭素排出量を半減させているという。
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