
名前を呼ばれたら起き上がり、オーナーのところに近寄っていく――まるで生命を持っているかのように駆動するパーソナルモビリティ「MOTOROiD」を、ヤマハ発動機が開発した。2017年10月27日に開幕する「第45回東京モーターショー2017」の同社ブースで展示する。
MOTOROiDは人工知能(AI)技術を搭載。オーナーが「Stand up」と指示すると、声・顔を認識してオーナー本人かどうかを確認。本人からの指示であれば、スタンドを立てて停止している状態から、自らスタンドを戻して立ち上がる。続いて「Come on」と指示があれば、自律的に車体のバランスを取りながら低速でオーナーのところへ近付いていき、「Go back」と言われたら元の場所へと後進していく。そのようなデモンストレーションが東京モーターショー2017のプレスブリーフィングで披露された。
MOTOROiDはまだ実験中の車両。現時点で、MOTOROiDの開発によって特定の目的を達成しようといった意図はなく、関連技術を進化させて掘り下げていくことで、新しい種(シーズ)を見つけていきたい考えだという。

MOTOROiDはフレームをねじって停車状態から立ち上がる

自律ライディングロボット「MOTOBOT Ver.2」。200㎞/h以上でのサーキット走行に成功しており、ブリーフィングでは世界最速のライダーとサーキットでレースした映像が流された。

LMW(リーニング・マルチ・ホイール)機構を採用した小型電動立ち乗りモビリティ「TRITOWN」。搭乗者自身がバランスを取ることで姿勢を制御する。

前後2輪の4輪LMW「MWC‐4」。”倒れないバイク”として人気の3輪モビリティ「TRICITY」をほうふつさせる。