小型機器の無線給電化を実現するワイヤレスチャージャーモジュールを開発 ローム

ロームは2021年11月11日、小型機器などに無線(ワイヤレス)給電機能を搭載できるアンテナ基板一体型の13.56MHzワイヤレスチャージャーモジュールを開発し、同年10月から量産を始め、11月からインターネット通販サイトでの販売を開始したと発表した。新製品は送電モジュール「BP3621」と受電モジュール「BP3622」で、両製品をペアで使用することで最大200mWの給電が可能だ。スマートタグやスマートカード、IDカードなどの小型機器、マウスやリモコンなどのパソコン周辺機器への実装を想定している。

開発されたモジュールは、13.56MHz高周波数帯の磁界共鳴方式を採用し、アンテナを小型化。アンテナやマッチング回路、ワイヤレスチャージャーICを内蔵した。大きさはBP3621が26.0×35.0×1.5mm、BP3622が17.0×24.0×1.5mmとなっている。

搭載部品は全て表面に配置し、裏面をフルフラットにする基板構造にしたことで、筐体への貼り付けがしやすくなり、筐体構造をシンプルにできる。

スマートフォンやスマートウォッチなどの小型精密機器では、接点端子をなくすことで防水性や防じん性を高められる無線給電機能の導入が進んでいる。しかし、これまでは機能搭載にあたり、アンテナと制御回路を別で構成していたため、製品開発中に給電評価をする必要があった。そのため、多大な設計負荷が発生し、製品評価に至るまで時間がかかっていた。同社は、給電特性を保証している今回の新製品を使用することで、開発期間を数カ月以上短縮できるとしている。

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