強磁界下で高い磁気ノイズ抑制効果を発揮するパーマロイ箔を発売――パワーエレクトロニクスへの用途拡充に期待 大同特殊鋼

大同特殊鋼は2022年1月17日、強磁界下で優れた磁気ノイズ抑制効果を発揮するパーマロイ箔「STARPAS-DF42N」を同月発売したと発表した。

同製品は、ニッケルを42%含有する同社の高飽和磁束密度材「DF42N」を厚み10~30μmに箔化した製品だ。従来の同社高透磁率材「MEN PC-2S」の2倍の飽和磁束密度(800A/m相当で1.4T)を持つ。この飽和しにくい材料を箔化することで交流の強磁界向け磁気シールド材として利用できる。

従来品では約10A/m程度までの磁界では高いシールド効果を発揮していたが、それ以上の強磁界では材料が磁気飽和してしまうために材料の体積を増やすことが必要だった。STARPAS-DF42Nでは50A/m程度の磁界で比透磁率が最大になり、100A/m程度の磁界までシールド効果を期待できる。

(左)製品別適用磁界の範囲 (右)磁気シールド性の比較

シート形状で提供されるため、さまざまな形状に打ち抜き加工ができ、高い耐久性も持つ。高透磁率材「STARPAS-PC2S」などと組み合わせた積層シートとしても提供可能だ。

厚さ10μm、20μm、および30μmの3種類の製品をラインアップしている。

今後、成長が見込まれるパワーエレクトロニクスのノイズ対策などへの用途拡充を図る。

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