ナノ構造を用いた構造設計によりダイヤモンド量子センサーを高感度化 豊橋技科大と東大

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豊橋技術科学大学は2022年7月19日、同大学電気・電子情報工学系および東京大学大学院工学系研究科の研究チームが、ナノ構造を用いた構造設計によりダイヤモンド量子センサーの高感度化が可能になると発表した。

ダイヤモンド中に形成される点欠陥であるNV(窒素―空孔)センターは、優れた光学/スピン特性を有する。集団NVセンターを量子センサーとして用いれば、室温環境下での感度の高い磁気検出が理論上可能となるため、次世代磁気センサーとして注目されている。

しかし、NVセンターをベースとして作製されたこれまでの量子センサーは、従来の超伝導量子干渉計などのセンサーと比較して感度が低いことが課題となっている。

NVセンターからの発光検出効率を向上させることで磁気感度を高められるものの、ダイヤモンドの加工は技術的に難しいことなどから、集団NVセンターの発光取り出し効率向上に向けた設計はこれまで行われていなかった。

同研究チームは今回、NVセンターの発光強度増強や発光取り出しの高効率化が可能な共振器デバイス構造を考案した。冒頭の左の画像は、同構造を示したものだ。また、右の画像は、電磁界シミュレーションの計算結果を示している。

同構造を用いることで、NVセンターの磁気感度を高められるため、既存のセンサーと同レベルとなる数十fT/Hz1/2の感度に達することが期待される。また、デバイスのサイズを数μmに小型化できるため、必要な光パワーを大きく低減できる。

同研究チームは、既存のダイヤモンド加工技術を用いて今回のデバイスを作製できるとみている。他の集積技術や光通信技術と組み合わせることで、次世代量子センサーの実用化に繋がることが期待される。

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