人体に優しく乾燥に強い24時間連続装用できる生体向け導電性粘着剤を開発 日本メクトロンと阪大

日本メクトロンは2022年10月18日、大阪大学産業科学研究所との共同研究開発により、同社として初めて、生体向け導電性粘着剤を開発したと発表した。生体と親和性の高い粘着樹脂と導電性ポリマーをテープ加工することで、生体密着機能と導電機能の両立している。

同社は、既に伸縮FPCを用いた脳波測定シートを量産化しているが、生体密着機能と導電機能の両立には、それぞれ異なる部材が必要だった。新たに開発した粘着剤は、両方の機能を一つで有するため、低コスト化に加え、貼るだけの手軽な方法で生体信号計測ができる。締め付け器具が必要ないため、取り付け時の負荷を低減する。

また、素材に水を使用しないため、乾燥に強い。生物学的安全性評価(ISO-10993)の基準をクリアした人体に優しい素材を使用しており、装着時の不快感がなく、24時間連続で装用できる。さらに、使い捨てのため、衛生的に使用できる。カスタマイズもでき、50μm以下の薄さで加工しやすく、複雑な形状にも対応する。

導電性は、生体信号計測の用途全般で従来から広く使用されているハイドロゲルシートと同等で、筋肉電気刺激(EMS)の用途でも実用が期待される。同社は今後、生体向け導電性粘着剤や同粘着剤を組み込んだ伸縮FPCを、メディカル、ヘルスケア、介護市場に広く展開していく。

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