Fordとフォルクスワーゲンが投資する自動運転ベンチャーArgo AIが閉鎖

米Fordと独フォルクスワーゲンが多額の投資をした自動運転ベンチャーの米Argo AIが閉鎖されることが、2022年10月26日に公開されたFordの第3四半期決算報告の中で明らかになった。

FordがArgo AIに投資した2017年当時、同社は2021年までにレベル4の先進運転支援システム(ADAS)技術を広く市場に投入できると予想していた。レベル4とは、特定条件下で完全自動運転ができるものを指す。しかし状況は変わったという。

Fordは今回の決算報告の中で、Argo AIが開発中のレベル4の先進運転支援システムではなく、自社開発のL2+/L3技術に資本投資すると決断したと発表。これに先立ちArgo AIは新たな投資家を集めることができず、今回の閉鎖および精算となった。

FordはArgo AIへの投資について、27億ドル(約4000億円)の減損を計上した。

Fordの社長兼CEOのJim Farley氏は、「Fordにとって、優れており差別化されたL2+およびL3アプリケーションを開発し、同時に輸送の安全性をさらに高めることは、ミッションクリティカルなことです」と述べた。先進的なL2+/L3システムは、すでに顧客に利益をもたらし、急速な普及を推進し、同社の収益と利益の可能性を広げているという。

FordはArgo AIの終了に伴い、同社から優秀なエンジニアを雇用するとともに、先進的なL2+/L3システム開発を加速させるとしている。

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