- 2023-7-5
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- AI, Inc.(TuSimple), SAEレベル4, TuSimple Holdings, TuSimple Japan, 完全自動運転, 完全自動運転セミトラック, 東名高速道路, 自動運転トラック, 長距離輸送トラック
自動運転トラック技術企業の米TuSimple Holdings, Inc.(TuSimple)は2023年6月5日、東名高速道路でレベル4の自動運転試験を開始したと発表した。
TuSimpleは、長距離輸送トラック向けに、商用利用可能な自動車技術者協会(SAE)レベル4の自動運転ソリューションを開発している企業だ。レベル4とは、特定条件下における完全自動運転を指す。先進的なAI技術を用いることで、TuSimpleのトラックは1000メートル先を見通すことができ、ほぼ連続的に運行し、燃料消費量も手動運転トラックより10%削減できる。
一方、日本の運送業界は、ドライバー不足と高齢化という深刻な課題に直面している。総務省による2022年の報告によると、運送業界のドライバーの45.2%が50歳以上だという。日本政府はこの問題を解決すべく、2024年までに新東名高速道路の一部区間における自動運転レーンの開設を計画している。また、2026年にはSAEレベル4の完全自動運転トラックの商用運行を許可する予定だという。
TuSimpleの子会社であるTuSimple Japanは今回の試験に先立ち、2021年に日本のOEMトラックで自動運転システムについて一連の安全検証および試験作業を完了。2023年1月には東名高速道路での定期試験を開始していた。
TuSimpleは2021年12月に、世界で初めて、米アリゾナ州の公道で人間の介入なしに完全自動運転セミトラックを走らせたという記録を持つ。2023年6月には、中国でも公道で完全自動運転セミトラックを運行させることに成功した初めての企業となった。
関連情報
TuSimple Holdings Inc. – TuSimple’s autonomous trucks commence testing on expressway in Japan
TuSimple Holdings Inc. – TuSimple Becomes First to Successfully Operate Driver Out, Fully Autonomous Semi-truck on Open Public Roads in China