フライ・バイ・ワイヤ搭載ライトスポーツヘリ「ATRX-700」を開発へ――米FAAの規制改正を見越して

防衛関連企業の米Advanced Tactics(以下、AT)は、2023年8月16日、航空機製造企業Rotor X Aircraft Manufacturing Company(以下、Rotor X)と、Rotor X製2人乗りヘリコプター「A600」を改造したフライ・バイ・ワイヤ(FBW)搭載バージョンの設計、改造、生産に関する独占契約を締結した。機体部品の大部分はRotor Xが自社のヘリコプターキット工場で生産する。

アメリカ連邦航空局(FAA)が提案し、広く意見を求めている「Modernization of Special Airworthiness Certification(MOSAIC)」改正案に含まれている、ライト・スポーツ・エアクラフト(LSA)ヘリコプターに関する新規制を見越したもので、ATが手掛ける新しい2人乗りLSAヘリコプターは「ATRX-700」と呼ばれる。

FAAが提案しているLSAヘリコプター規則では、操縦を容易にするため、簡素化されたFBW制御システムを使用しなければならないとされている。ATRX-700は、簡素化された操縦システムを備えたレクリエーション用ヘリコプターとして、FAAが提案するライト・スポーツ・ヘリコプターの新要件を満たすものとなっている。

ATRX-700は、米空軍の大型VTOLパイロット・オプション機契約のためにATが開発したFBW技術を活用。180馬力のターボチャージャー付きエンジン、ローター・システム、構造など、A600のターボシステムと主要な要素を共有するほか、A600より大きく広々としたコックピットを有し、より大容量の燃料タンクを搭載する予定だ。

ATはATRX-700の予約注文を受け付けており、2025年2月から3月に初期生産を開始する予定だ。また、ATとRotor Xは、ATRX-700のフライトスクールやメンテナンススクールの共同開催も予定している。

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