- 2024-2-7
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- MEGACOAT NANO EX, Type-C, チップポケット, トリプル&ダブルマージン構造, ドリル, ナノ積層コーティング, 京セラ, 切りくず排出性, 小径, 潤滑性, 直進安定性, 穴あけ加工, 精密部品, 耐溶着性, 金型
京セラは2024年2月6日、精密部品や金型の小径穴あけ加工向け小径ソリッドドリル「KDA Mini」を開発したと発表した。同月7日より販売を開始する。
同製品は、直径1.0〜2.9mmの穴あけ加工用ドリルだ。同製品の「Type C」(クーラントホールあり)は、トリプル&ダブルマージン構造を採用しており、精度や加工の安定性が向上した(クーラントホールなしのType Nはダブルマージン構造)。
トリプル&ダブルマージン構造は、ドリル先端部には3組のマージンを、ドリル中間部には2組のマージンを設けたものだ。
穴あけ序盤は切削抵抗が大きく、工具の振れが発生しやすいため、先端部に3組のマージンを配置。一方、ドリル中間部は、直進安定性と切りくず排出性の両立が求められるため、2組のマージンと大きなチップポケットを設けて切りくずトラブルを抑えた。
また、ソリッドツール用に適正化した特殊ナノ積層コーティング「MEGACOAT NANO EX」 を採用。潤滑性や耐溶着性に優れるAlCrN(窒化アルミクロム)系層と、耐摩耗性に優れるTiAlN(窒化チタンアルミ)系層で構成している。
2種のコーティング層をそれぞれ特殊ナノ積層化し、さらに両層を交互に多層積層化することで耐摩耗性と耐溶着性、耐チッピング性が向上した。
これにより、長寿命加工が可能となっている。同社発表によると、他社製品と比較して2倍の工具寿命を有するという。
Type Cは8500円(加工深さ3D)、1万1900円(5D)、1万4300円(8D)の3種、Type Nは5300円(2D)、6250円(4D)の2種で提供する。推奨される被削材は鋼、ステンレス鋼、鋳鉄となっている。