体積抵抗率が98μΩ・cmの銅系抵抗材を開発――抵抗器の性能向上に寄与 古河電気工業

古河電気工業は2024年3月11日、体積抵抗率が98μΩ・cmの銅系抵抗材「EFCR-100」を開発したと発表した。同発表によると、世界最高クラスの体積抵抗率だという。2023年度下半期からサンプル提供開始、2024年度内の量産および販売開始を予定している。

冒頭の画像のように、抵抗材は電子回路上のさまざまな抵抗器に用いられている。EFCR-100は、体積抵抗率の高さにより抵抗器の性能向上に寄与することが期待される。

また、体積抵抗率の高さに加えて抵抗温度係数(25〜125℃)が−35ppm/℃、対銅熱起電力が0.2μV/℃となっており、温度変化に対して安定的な電気特性を有する。

温度に対する体積抵抗率の変化率
(同社従来品「EFCR-44」との比較)

加えて、銅マンガン系合金であるため、鉄クロム系合金と異なり磁性を有さない。これにより、高周波が生じる状況下でも安定的な抵抗値を示す。

磁界強度と磁束密度の関係
(FeCr系合金との比較)

さらに、鉄クロム系合金やニッケルクロム系合金に比べ銅めっきの密着性が強く、電極との接続信頼性にも優れる。

ピール試験後の表面写真
(a)EFCR-100 (b)FeCr系合金 (c)NiCr系合金

関連情報

世界最高クラスの高い体積抵抗率を有する 銅系抵抗材「EFCR®-100」を開発|2024|ニュースリリース|古河電気工業株式会社

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