仏海運業大手とフィンランドの風力推進技術企業が提携、Airbusの大型航空機部品輸送用船隊のCO2を削減

フランスの海運業大手のLouis Dreyfus Armateursは2024年2月8日、フィンランドの風力推進技術企業のNorsepower Oy Ltd.(以下、Norsepower)と、Airbusの大型航空機部品の輸送で提携したと発表した。

この提携により、Airbusにチャーターされる予定の新しい低排出ロールオン・ロールオフ船舶(RORO船)の船隊に、「Norsepower Rotor Sail」技術を搭載する。このRotor Sailは、1920年代に考案されたFlettnerローターのコンセプトを現代風にアレンジしたもので、電力を用いて甲板上の円柱形ローターを回転させる。この回転する帆が風を利用して強力な推力を生み出し、燃料消費量と排出ガス、コストを削減する。

これらの低排出RORO船の動力は、6基のRotor Sail(高さ35m)と、船舶用ディーゼルオイルとeメタノールで稼働する2基のデュアル燃料エンジンの組み合わせだ。さらに、航行用ソフトウェアが、風力推進を最大化し、海洋の悪条件による抵抗を回避することで、大西洋を横断する船舶の旅を最適化する。

また、Rotor Sailには、特許取得済みの新しいツール「Norsepower Sentient Control」を搭載予定だ。これは、リアルタイム力測定、制御および節約報告システムとなっている。各ローターを個別に制御でき、帆の間の複雑な空気力学的相互作用と船舶の流体力学的挙動を管理し、効率を最適化する。

この新たな船隊では、2030年までに大西洋横断航路において2023年比でCO2排出量を約50%削減する予定だという。

関連情報

LDA and Norsepower join forces in shipping large airbus aircraft components: future fleet of low-emission roros to use Norsepower rotor sails™ – Louis Dreyfus Armateurs

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