マッハ5で飛行する超音速機「TA-1」、大型機に搭載して空中からの射出に成功

宇宙輸送技術を手がけるスタートアップ企業の米Stratolaunchは、2024年3月9日、開発中の超音速機「Talon-A」のテスト機と位置付けられる「TA-1」について、エンジン点火を伴う初の試験飛行に成功したと発表した。

TA-1は、双胴型の大型航空機「Roc」に搭載された状態で飛び立ち、空中で発射された。TA-1の主な目的は、安全な空中射出、エンジン点火、加速、持続的な高度上昇、そして、安全な制御のもとで着水するまでの過程の確認だ。

同社の社長兼CEO、Zachary Krevor博士はTA-1の成功について、飛行の主要な目標と同社の顧客からの要求条件すべてを満たし、マッハ5に迫る超音速に到達したと説明した。また、顧客にとって価値のあるデータを大量に収集したことも付け加えた。

なお、同社はTA-1の後継として、再使用できる機体「TA-2」の飛行を2024年の後半に計画している。TA-1は、さまざまなリスクを発見してその対策をとる役割を持っており、TA-1で収集したデータはTA-2の初飛行に向けて活用する。

同社はさらに、TA-1の試験と並行して、完全な再使用可能機としてTA-2に続く2機目となる「TA-3」も開発中だ。さらに、これらの機体を打ち上げるためのプラットフォームとして、米Boeing 747-400の改修型となる「Spirit of Mojave」の製造にも着手している。


Credit: Stratolaunch/Ethan Wagner

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