香港税関、史上最高額の金密輸を摘発――16億円以上の金塊を日本向けの機械部品に偽装

香港税関は2024年4月8日、航空貨物を利用した大規模な金密輸の疑いのある事案を検知し、約146kgの金塊を押収したと発表した。これは推定市場価格約8400万香港ドル(約16億7000万円)に相当し、香港税関が摘発した金密輸事件としては過去最高の押収額となる。

香港税関は同年3月27日、香港国際空港の税関貨物検査所で、リスク評価に基づき、日本へ向けて発送する2台のエアコンプレッサーを積んでいると申告された航空貨物を検査した。その結果、密輸が疑われる金塊が、2台のエアコンプレッサーの一体部品として成形および偽装され、隠されているのを発見したのだ。

香港税関のプレスリリースに添付された画像でも、対象となった物体はエアコンプレッサーの部品の形状をしているが、表面の塗装が削られた部分からは金の肌が露出しているのが分かる。

追跡調査の結果、税関は同年4月3日、この事案との関連が疑われる31歳の男を逮捕した。逮捕された男は保釈されたが、捜査は継続中だ。

密輸は重罪であり、香港では未申告の貨物の輸出入で有罪となった者は、最高200万香港ドル(約4000万円)の罰金および7年の禁固刑に処される。

香港税関は、今後もリスク評価と情報分析を通じて、あらゆる種類の密輸行為に対して厳しい取り締まりを続けていくとしている。

関連情報

Hong Kong Customs and Excise Department – Press Release – Hong Kong Customs detects suspected gold-smuggling case by air worth about $84 million (with photos)

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