下水からエネルギーと清浄な水を回収する「REvAR」プロジェクト

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英アストン大学は、2024年5月8日、下水汚泥を清浄な水とエネルギーに変換する同大学の「REvAR(Renewable Energy via Aqueous-phase Reforming)」プロジェクトが、水道事業規制機関のOfwatから42万7000ポンド(約8540万円)を獲得したと発表した。

REvARの体制は、同大学のエネルギー・生物製品研究所(EBRI)のJude Onwudili博士を筆頭に、エンジニアリング・コンサル企業のICMEA-UK、インフラ企業のCostainが協力し、廃水処理プラントから出る固形残留物を水素やメタンに変換する装置を開発している。

REvARの処理プロセスは2段階で、まず汚泥中の有機成分を液体中間体に変換し、それを燃料ガスに変換する。高温高圧水または水熱条件と触媒を組み合わせることで、高い変換効率で下水汚泥を数分で処理する。同大学は、既存の処理プロセスを代替する可能性があると説明している。生成された燃料は、エンジンの動力源や家庭の暖房に利用できる。

アストン大学は、Ofwatが主催したウォーター・ディスカバリー・チャレンジを受賞した10チームの1つだ。水道業界以外からの参加で、水道業界の大きな課題にチャレンジするプロジェクトと評価され、選出された。

このコンペティションは、水道規制当局であるOfwatがChallenge Works、Arup、Isle Utilitiesといった民間の事業者とともに運営するOfwat Innovation Fundの一環であり、業界を超えたイノベーターからアイデアを募る水道セクター初の試みになる。

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Homes heated by human sewage could be a reality thanks to Aston University | Aston University

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