一般的なプラスチックを使用した受動的冷暖房機構を提案――季節に応じて建物を冷暖房

Photo by Princeton University

プリンストン大学とカリフォルニア大学を中心とする研究チームが、夏に建物を冷やし、冬に暖める、受動的な冷暖房機構を提案した。同研究成果は2024年6月27日に「Cell Reports Physical Science」誌に掲載された。

受動的な冷暖房手法として、放射熱を制御して建物の温度を調節する方法が、従来から知られていた。例えば、窓のブラインドで太陽光を遮る方法や、白く塗った屋根や壁で太陽光を反射する方法などが挙げられる。しかし、建物の多くの部分を占める壁や窓は、暑い時期には道路や近隣の建物からの放射熱によって暖められ、寒い時期には逆に熱を失ってしまう。

研究チームは、建物から大気への放射熱は赤外線の狭帯域で起こり、一方、地表面の放射熱は赤外線の広帯域に及ぶという特性に着目。放射熱を適切に吸収反射する素材で壁や窓をコーティングし、狭帯域と広帯域の放射熱を制御することで、夏の熱取得と冬の熱損失を低減する方法を提案した。

同研究では、一般的な低コスト建築材料の多くが放射熱の狭帯域を放射し、広帯域を遮断することが明らかになった。市販のプラスチックであるフッ化ビニルのような素材を使用した、建物の温度調節方法の可能性を示唆した。同機構によるエネルギー節約は、暗い色の屋根を白く塗ることに匹敵するという。

プリンストン大のJyotirmoy Mandal助教は、「私たちの提案した機構は、完全に受動的で、季節に応じて建物を冷暖房する持続可能な方法であり、エネルギーを節約します」と説明した。

関連情報

Common plastics could passively cool and heat buildings with the seasons – Princeton Engineering

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