- 2025-1-20
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- DragonFire, Horiba Mira, QinetiQ, TELEDYNE e2v, Thales UK, イギリス政府, イギリス陸軍王立砲兵実験開発部隊, ドローン, レーザー兵器, 無人航空システム(UAS), 無線周波数指向性エネルギー兵器(RFDEW: Radio Frequency Directed Energy Weapons), 第7防空グループ, 電波, 高周波
イギリス政府は2024年12月23日、電波でドローン群を迎撃する「無線周波数指向性エネルギー兵器(RFDEW: Radio Frequency Directed Energy Weapons)」の試験が成功したと発表した。特筆すべきは、1回の発射コストがおよそ10ペンス(約20円)であることだ。
RFDEWの動作原理は、レーザー兵器のDragonFireなどとは異なり、ドローン群などの標的に対して高周波を照射するものだ。標的は、内部の電子部品の動作に妨害あるいは損傷を受けて機能が停止し、飛行中であれば墜落に至る。
性能面では、RFDEWは最大1km先の標的に対応する能力があり、空中、地上、海上のいずれの脅威に対しても効果を発揮する。運用面では、同システムに必要なオペレーターは1人で、軍用車両に搭載して機動性を与えることもできる。
最近の試験では、イギリス陸軍王立砲兵実験開発部隊と第7防空グループが、ウェールズ西部の試験場で無人航空システム(UAS)への対処に成功した。これはイギリス軍にとって初めての成果となった。
RFDEWの開発プログラムは英Thales UKが主導し、英QinetiQ、英Teledyne e2v、英Horiba Miraが参加するコンソーシアムが製造を担当した。同プログラムは、イギリス国内で最大135の高技能職を支援するかたちで、雇用と技術基盤の確立に貢献している。
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British soldiers successfully test drone killer radiowave weapon for first time – GOV.UK