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大規模データセンター向けの低コスト地下埋設型原子力発電で提携 米Deep Fissionと豪Endeavour Energy

アメリカの原子力スタートアップDeep Fissionは2025年1月7日、大規模データセンター事業者向けに低コスト原子力エネルギーを提供するため、オーストラリアの配電事業者Endeavour Energy(以下、Endeavour)と提携したと発表した。1kWhあたり5〜7セント(約7.6〜10.6円)を目指す。

Deep Fissionの原子力発電の手法は、深さ1マイル(約1.6km)のボアホール(掘削孔)に安全な小型モジュール炉(SMR)を設置するというものだ。深いボアホールに設置することで、堅牢に封じ込め、一定の圧力をかけられるため、原子炉が本質的に安全なものになるとしている。

また、この技術により、他のSMRプロバイダーよりも小さな設置面積で非常に多くの電力を供給できる。具体的には1000平方メートルの土地で100メガワット以上という高出力密度のクリーンなエネルギーを生み出すことが可能だ。さらに、地上に原子炉を建設する場合に比べ、コストと工期を大幅に削減できる。

一方のEndeavourは、超高効率的なAI対応のデータセンターの開発に重点的に取り組んでいる。Endeavourの持続可能なデータセンター設計技術がDeep Fissionのアプローチを補完し、先進的な原子炉を迅速に商業化するための強固な基盤を作り出すとしている。

両社は契約の一環として、Endeavourが世界中に配置を拡大しているエッジデータセンターに電力を供給するため、2ギガワットの原子力発電を共同開発することに合意した。最初の原子炉は2029年に稼働予定だ。

関連情報

Deep Fission and Endeavour Partner to Speed Delivery of Low-Cost Nuclear Power for Hyperscalers, Targeting 5-7 Cents Per kWh

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