ステルス戦略爆撃機「B-2」、無線データ通信機能を追加して運用期間の延長に対応

Photo Credit: Northrop Grumman

米Northrop Grummanは2023年8月9日、ステルス戦略爆撃機「B-2 Spirit」に追加を予定するデータ通信機能、「IAMT(integrated airborne mission transfer)」の機能確認に成功したと発表した。

冷戦の後期に設計されたB-2はいまだ現役だが、弱点も目立ってきた。同社は、アメリカ空軍と連携して最新のデジタル技術を導入し、B-2の継続的な近代化を図っている。今回のデモは、B-2の通信能力をデジタル技術によって強化するプログラムの一環だ。

今回、B-2に追加されるIAMTは、航空機の間で作戦情報のデジタルデータを転送する機能だ。

実装にあたっては、同社が開発したオープンアーキテクチャ、「MMD(Multi Mission Domain)」を採用した。MMDを利用したことで、データ通信機能である「B-2 Adaptable Communications Suite(ACS)」を短期間で統合した。

2日間に渡ったデモでは、約50件の作戦情報を転送した。これらの機能を運用する乗組員に対しては、逐次状況が変化していく戦闘空域でのミッション遂行において、今まで以上に任務に集中できる環境が整ったかたちだ。

Northrop Grummanの副社長でB-2プログラムマネージャーのNikki Kodama氏は、継続的な近代化施策の一環である、デジタル技術と兵器システムの統合を推進することで、激しい紛争環境でのネットワークの接続性を強化し、生存可能性を高めていく方針を説明した。

関連情報

Northrop Grumman’s B-2 Capabilities Enhance its Digital Communications

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