- 2024-2-6
- エンジニア調査, 制御・IT系, 化学・素材系, 機械系, 転職・キャリアアップ, 電気・電子系
- SNS, アフターコロナ, アルムナイ採用, エンジニア, キャリアアップ, コロナ禍, テレワーク, ハローワーク, 転職, 転職サイト
調査結果のポイント
- 20~50代エンジニアの43.5%が「転職したことがある」
- エンジニアの転職理由トップは「収入アップのため」(22.0%)
- 転職活動で利用したサービスは「転職サイト」が約4割、20代はSNSも活用
- 転職しない理由は全職種で「今の業務に満足している」がトップ
調査概要
エンジニアのためのキャリア応援マガジン「fabcross for エンジニア」は、20~59歳の会社員7,022人を対象に、「転職」に関するアンケート調査を実施しました。
新型コロナウイルス感染症の分類が5類に移行し、多くの企業は「アフターコロナ」に向けて動き始めています。コロナ禍で落ち込んだ求人も、2023年9月時点で有効求人倍率が1.29倍(※1)と、2020年9月の1.04倍(※2)から回復してきています。
コロナ禍では多くの企業がテレワークを導入するなど、働き方にも変化がみられました。企業の求人が回復傾向にある中で、新しい働き方やキャリアアップを求めている人も多いのではないでしょうか。今回は、転職経験や転職の理由、転職サービスの利用状況など、エンジニアの転職実態について調査しました。
(※1)出典:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和5年9月分)について
(※2)出典:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和2年9月分)について
調査結果サマリー
20~50代エンジニアの43.5%が「転職したことがある」
20~50代のエンジニア2,415人と一般の会社員(以下、一般層)4,607人の計7,022人に対し、転職経験があるかを聞いた。
・エンジニア2,415人のうち、43.5%が「転職したことがある」と回答。一般層は49.7%で、エンジニアが6.2ポイント低かった。
・一方、「転職したことはない」と回答したエンジニアは56.5%、一般層は50.3%だった。
・2019年に実施した「転職」に関するアンケート調査(以下、2019年調査)と比較すると、転職経験のあるエンジニアは41.8%から1.7ポイント増えている。一般層も、2019年調査の45.9%から3.8ポイント高くなった。
■2019年の「転職」に関するアンケート調査記事はこちら
エンジニアの転職理由トップは「収入アップのため」(22.0%)
「転職したことがある」と回答したエンジニア1,051人、一般層2,290人を対象に、「転職した理由」を聞いた。
・エンジニアは、「収入アップのため」(22.0%)が最も多く、次いで「キャリアアップのため」(15.5%)、「会社の方針や戦略が合わなかったため」(13.8%)となった。一般層は、「収入アップのため」(16.4%)、「正当な評価を受けられなかったため」(12.2%)、「他にやりたい仕事があった」(11.5%)が上位となっている。
・一般層に比べてエンジニアの回答率が高かったのは、「収入アップのため」(+5.6ポイント)、「キャリアアップのため」(+4.5ポイント)、「会社や業界の将来性に不安を感じて」(+4.4ポイント)だった。
・2019年の調査では、「収入アップのため」(41.0%)、「会社や業界の将来性に不安を感じて」(29.0%)、「キャリアアップのため」(28.2%)が上位3項目だった。エンジニアの転職動機において、収入とキャリアの重要性はこれまでと変わっていない。
・一般層は、「収入アップのため」(31.8%)、「他にやりたい仕事があった」(22.4%)、「職場内の関係」(22.2%)が上位3項目だった。
転職活動で利用したサービスは「転職サイト」が約4割、20代はSNSも活用
転職経験のあるエンジニア、または転職活動中・転職を検討中のエンジニア1,352人と一般層3,034人に、利用したことのある転職サービスについて聞いた。
・エンジニア・一般層ともに、上位3項目は「転職サイト」「ハローワーク」「縁故・友人の紹介」となった。最も利用が最も多かった「転職サイト」は、エンジニアが45.0%、一般層が38.3%で、エンジニアの利用率が6.7ポイント高かった。
・転職サービスの利用状況を年代別に見ると、「転職サイト」は20~40代でトップ(20代:60.0%、30代:55.4%、40代:44.3%)だったが、50代では「ハローワーク」(36.9%)が「転職サイト」(31.3%)を上回っている。
・20代は、他の年代よりも「SNS(X、Facebook、Instagram等)」(10.7%)と「企業の採用ページ」(16.4%)、「アルムナイ採用」(3.6%)の利用率が高かった。
・エンジニアの職種別では、電気・電子系エンジニア(48.0%)、機械系エンジニア(44.9%)、生産技術・製造技術・品質管理関連職(50.2%)は「ハローワーク」、その他は「転職サイト」の利用が最も多かった。
転職しない理由は全職種で「今の業務に満足している」がトップ
「転職したことがない」と回答したエンジニア1,063人、一般層1,573人を対象に、転職をしない理由を調査した。
・エンジニアは「今の業務に満足している」(32.0%)が最も多く、「今の勤務地に満足している」(19.2%)、「勇気がない」(18.5%)が続いた。一般層は、「今の業務に満足している」(33.2%)、「今の勤務地に満足している」(17.3%)、「転職活動が面倒」(12.6%)が上位となった。
・年代別でも、全ての世代で「今の業務に満足している」がトップとなった(20代:28.0%、30代:28.5%、40代:30.1%、50代:38.7%)。
・50代は、これに「今の勤務地に満足している」「今の給料に満足している」(同率19.9%)が続いている。
・20~30代では、「テレワークや時短など、柔軟な働き方ができるから」「今の職場の人間関係に満足している」の回答率が40~50代よりも高い傾向にあった。
・エンジニアの職種別でも、「今の業務に満足している」が全職種でトップとなった(IT系:28.4%、電気・電子系:31.9%、機械系:38.3%、制御・ソフトウェア系:35.4%、素材・化学系:37.2%、生産技術・製造技術・品質管理関連職:26.1%)。
・電気・電子系エンジニアと素材・化学系エンジニアは、これに次いで「今の給料に満足している」(電気・電子系:23.2%、素材・化学系26.7%)が多かった。
・IT系エンジニアは、他の職種に比べて「テレワークや時短など、柔軟な働き方ができるから」(17.2%)の回答率が高かった。
・素材・化学系エンジニアでは、「今の職場の人間関係に満足している」(12.8%)が他の職種よりも高くなっていた。
【調査概要】
調査方法:ネットリサーチ
期間:2023年9月27日、9月29~30日、10月4~11日
対象:全国の会社員7,022名
–メディア関係の皆様へ—
本調査データは、ぜひ記事などでご自由にご活用ください。
記事での紹介・引用時には、エンジニアのためのキャリア応援マガジン「fabcross for エンジニア」調べ、など、調査元を明記ください。
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【エンジニア2,415名の転職調査】エンジニアの43.5%が「転職したことがある」。転職理由は「収入アップのため」、利用した転職サービスは「転職サイト」がトップ