- 2024-11-11
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ITエンジニアは現在、急速に需要が伸びている職種の1つです。しかし、ITエンジニアの就活はさまざまな面で他職種と異なる点があり、それに合わせた準備が必要です。
この記事では、ITエンジニアの中でも特に人気の「システムエンジニア」と「プログラマー」について、最新の就活事情や就活で成功するポイントをお伝えします。
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エンジニアの就活事情
ITエンジニアの就活は、他職種と比べるとやや特殊な点があります。主な違いは以下の3点です。
・収入が高い傾向にある
・ポートフォリオの提出が求められる
IT業界は経団連などの経済団体に属していない中小、ベンチャー企業も多く、それらの企業は政府が主導する就活スケジュールではなく、独自の採用スケジュールで動いています。そのため、ITエンジニアの選考は、一般的な就活時期と比べて早めに進むことがあります。
また、他職種と比べて給与も高めの傾向が見られます。その理由は、業界全体でITエンジニアの人材が不足しているためです。
現在、IT市場は急速に成長し続けています。IDC Japan株式会社の調査(国内IT市場産業分野別/従業員規模別 2024年最新予測を発表)によると、2024年の国内IT市場規模は前年比7.2%増の23兆4589億円であり、2023~2028年にかけて年間平均成長率4.9%で伸び続けると予測されています。
転職サービス「doda」のレポート(転職求人倍率レポート(2024年9月))によれば、2024年9月現在、IT・通信業界の転職求人倍率は平均を大きく上回る7.63倍となりました。需要と比べて人材が不足しているため、企業が採用時期を早めたり、給与を上げたりして人材を確保しようとしている状況にあります。
そんなITエンジニアの就活では、ポートフォリオと呼ばれる資料の提出が求められることが多くなってきました。ポートフォリオとは、過去に開発したアプリやツールなどの成果物を記載した、スキルや経験を伝えるための書類のことです。
こうした特殊な事情を抱えるITエンジニアの就活に際して、しっかり対策を行いましょう。
プログラマーと、システムエンジニアで変わってくる違い
ITエンジニアはさまざまな職種に細分化されますが、特に人気があるのが「プログラマー」と「システムエンジニア」です。この2つの職種の違いを知っておきましょう。
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プログラマーの場合
プログラマーはシステムを動かすプログラムを作成する、いわば実働部隊です。未経験からプログラマーとして入社し、ITエンジニアのキャリアをスタートさせるケースもよく見られます。
仕事内容
プログラマーの主な仕事は、「プログラミング言語」を用いてコードを書き、プログラミングをすることです。システムエンジニアが作成した仕様書や設計書を基に、プログラムを設定していきます。
使用されるプログラミング言語は、JavaScriptやPHP、Pythonなどさまざまな種類があります。
必要となってくるスキル
プログラマーは、正確なプログラミングをするための知識とスキルが必要です。仕様書や設計書通りにコードを書くだけでなく、臨機応変な対応力や、より良いプログラムを組むための思考力も求められます。
また、システム開発はチームで行うため、周囲と連携して取り組めるコミュニケーション能力も必要とされます。
向いている人
プログラマーに向いているのは以下のような方です。
・学習意欲がある人
プログラマーはパソコンでコードを書く作業が多いため、コツコツと作業を進められることが、働く上での大前提と言えます。
また、日進月歩で成長するIT業界では常に新しい情報を知っておく必要があるため、勉強好きな人や学習意欲が高い人もプログラマーに向いているでしょう。
システムエンジニアの場合
プログラマーより仕事の範囲が広く、上流の業務を担うのがシステムエンジニアです。新卒の場合は「情報系学部出身、プログラミングの経験必須」といった条件があることが一般的です。
仕事内容
システムエンジニアの仕事は多岐にわたります。一例ですが、スケジュールや予算の計画、顧客要望のヒアリング、システムを作るための要件定義や設計、プログラマーへの指示、完成したシステムのテストと運用・保守などが含まれます。
必要となってくるスキル
システムエンジニアにとってメインとなる業務は、顧客との折衝やチームの管理などです。そのため、顧客の要望を正確にくみ取るヒアリング力や、円滑に業務を進めるマネジメント力が重視されます。
また、顧客の求めるシステムを実現するために、プログラミングの基礎的な知識とスキルも必要です。
向いている人
システムエンジニアに向いているのは以下のような人です。
・トラブルに対して冷静に対応できる人
・学習意欲がある人
システムエンジニアは社外・社内を問わず、さまざまな人と接しながら仕事を進めます。そのため、コミュニケーションが好きな人・得意な人に向いているでしょう。
また、プロジェクトの進行には予期せぬアクシデントやトラブルが付き物です。どんなときでも焦らず冷静に対処できる人は、システムエンジニア向きと言えます。
プログラマーと同じく、システムエンジニアもIT業界の最新動向を知っておく必要があります。日々新しい情報を学び、取り入れられる学習意欲は、システムエンジニアに必要なスキルです。
エンジニアの就活の流れ
ここでは政府が主導する就活スケジュールと比較しつつ、ITエンジニアの就活スケジュールを見ていきましょう。
政府主導のスケジュールの場合、大学3年生の3月にエントリーや会社説明会などの広報活動が開始されます。その後、大学4年生の6月に採用選考活動がスタートし、6月以降に内々定が出るイメージです。
一方、全ての企業があてはまるわけではありませんが、ITエンジニアの就活は大学3年の1月頃から説明会が始まります。その後2月頃からエントリー開始、3~4月に面接を行うことも少なくありません。
続いて、ITエンジニアの就活でやるべきことを順に見ていきましょう。
自己分析
自己分析は、自身の長所や短所、価値観などを言語化し、自分について理解を深める作業です。自己分析をすることで就活の軸が定まり、企業とのミスマッチを減らせます。
業界・企業研究
IT業界や志望する企業について知ることも重要です。業界研究を行う際は、新聞やネットニュースも参考に最新の業界動向を把握しましょう。企業研究では、事業内容、企業の業種、業績、社風などを調べるのが一般的です。
また、業界・企業研究をする際は、就活情報サイトや就活エージェントも役立ちます。IT業界に特化した就活サイトやエージェントもあるため、ぜひ有効活用してください。
イベントやインターンシップへの参加
自己分析と業界・企業研究を進めつつ、イベントやインターンシップにも積極的に参加しましょう。
ITエンジニアの就活イベントには、以下のようなものがあります。
・合同説明会
・就活対策セミナー
・業界研究セミナー
・個別就活相談会
このようなイベントに参加すると、詳しい業界動向を知ることができたり、自力では探せなかった企業と出会えたりするメリットがあります。
インターンシップに関しては、企業によって差はあるものの、学校が夏休みに入る8月に実施されることが多いようです。そのため、大学3年に進級した頃から就活を意識しておくとよいでしょう。
1日限りのものや1カ月程度の長期インターンシップなど、開催形式はさまざまです。インターンシップに参加するとさらに効率的に情報を集められ、種類によっては実務経験を積めます。インターンシップの経験があると選考で有利になる場合もあるため、できるだけ参加しましょう。
面接対策
面接を通過するためには練習が肝心です。どんなことを聞かれるのか、どのように自己PRをするのか、事前にしっかり対策を立てましょう。友人や就活エージェントに協力してもらい、客観的なアドバイスをもらうのがおすすめです。
ITエンジニアの面接では、以下のような質問をよくされます。
- ITエンジニアになろうと思った理由を教えてください。
- ITエンジニアになるために何か勉強をしていますか?
- 今注目しているIT系のニュースはありますか?
エンジニアの就活に関する成功のための秘訣
ITエンジニアの就活は、他職種と比べて特殊な点もあります。そんなITエンジニアの就活で成功するためのポイントを紹介します。
なりたいエンジニア像を固め、企業の求める人物像とすり合わせる
ITエンジニアを目指すなら、企業が求める人材像を把握した上で、自分の目指すエンジニア像を固めることが重要です。以下のような就活の軸を自分の中で定めましょう。
- 将来的にどんなエンジニアになりたいか
- どんなシステムを作ってみたいか
- その企業で何を実現したいか
- 妥協できない条件は何か
就活の軸を定めると、自分にマッチする企業を選びやすくなります。また、業界や企業への理解が深まり、選考の際に説得力のあるアピールができるでしょう。
プログラミングを学習し、ポートフォリオを作成する
ITエンジニアのポートフォリオは、過去に製作したアプリやサービスなどの成果物、得意とする分野などをアピールする書類です。ポートフォリオを作成すると、以下のようなメリットがあります。
- 履歴書からは分からないスキルや実績をアピールできる
- 企業への熱意をアピールできる
- 他の就活生と差別化を図れる
エンジニアとしての実務経験がある場合は、過去の業務実績を記載します。実務経験のない新卒の場合は、自主的に製作したアプリやツールを提出しましょう。
プログラミング未経験の場合は、書籍やオンライン学習サイト、プログラミングスクールなどで学習し、作品を作ってみることをおすすめします。
IT系の資格取得に挑戦する
ITに関する資格を持っていると、選考でアピールできます。入社後に資格取得を支援してくれる企業も多いですが、学生のうちに資格を取ることで学習意欲の高さを伝えられるでしょう。
新卒のITエンジニアにおすすめの資格をいくつか紹介します。
基礎資格
プログラミング資格
- Oracle認定 Javaプログラマ認定資格
- Pythonエンジニア認定試験
- C言語プログラミング能力認定試験
- PHP技術者認定試験
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まとめ
人材が不足しているITエンジニアは、未経験でも就職しやすいと言われています。しかし、就活に成功するためには相応の対策が必要です。就活スケジュールなどの全体像を把握した上で、ポートフォリオの作成、資格の勉強などを進めましょう。
就活サイトやエージェントを利用すると、業界研究や企業選定、選考対策などさまざまなサポートが受けられ、企業とのミスマッチも防ぐことができます。
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