水素ステーション向け90MPa級超高圧液体水素昇圧ポンプが、累計1200時間の運転を達成 三菱重工業

三菱重工業は2024年11月28日、水素ステーション向けの90MPa級超高圧液体水素昇圧ポンプに対する長期耐久性試験で、累計1200時間の運転を達成したと発表した。ポンプの起動と停止を1500回実施、極低温下で使う主要部品は劣化交換なしで運転を終了している。

燃料電池自動車に燃料となる水素を補給する超高圧液体水素昇圧ポンプは、吐出圧力90MPaで1時間当たり160kgの大流量運転を継続的かつ安定的に達成するため、高い耐久性が求められる。

試験は、米国ファーストエレメント・フュエル(FEF)の保有するリバモア水素供給施設にて、実際の水素ステーションと同等環境の下で実施。2023年4月に開始し、2024年11月の累計1200時間達成までに、ポンプの起動、停止を約1500回実施した。また、約140トンの液体水素を充填した。これは、燃料電池(FC)バスに換算して約5000台分に相当する。

液体水素の極低温下(約-253℃)で使用される昇圧ポンプの主要部品は、試験中に劣化での交換なしで1200時間の運転を達成し、液体水素昇圧ポンプとしての長期信頼性を実証した。さらに、ポンプ運転中のBoil Off Gasの発生による水素損失の実質ゼロを確認している。

液体水素昇圧ポンプは、日本国内に設置される商用モビリティ用の大規模水素ステーションへの納入を予定しており、2025年4月の開所と同時に、商用機として初めて同社製の液体水素昇圧ポンプが運用される見込みとなっている。

ポンプイメージ

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