三菱ケミカルは2017年8月10日、熱可塑性エラストマー「テファブロック」のスチレン系QEシリーズにおいて、成形性や触感を向上させた新グレードを開発したと発表した。従来品では対応が難しかった自動車の内装表皮材やアシストグリップなどの大型用途での採用が始まっているという。
テファブロックQEシリーズは、その柔軟性や耐摩耗性の高さから電動工具や自動車のシフトレバー、小型のグリップ類などに広く採用されてきた。今回開発した新グレードは、テファブロックQEシリーズが持つ柔軟性と摩耗性を維持したまま、流動性を2倍以上向上させることにより、複雑な形状や大型の成形品であってもデザイン性を発揮できる高い成形性と、革や合成皮革のような触感を持つ。
近年、自動車内装部材に対する高度なデザイン性と良質な触感を求める声があり、こうした需要に応えるべく今回の開発に至ったとしている。