日立金属は2018年5月9日、自動車関連部材の軽量化ニーズ拡大に対応し、素材のマルチマテリアル化の試作を実施したと発表した。2025年以降の製品化を目指す。
近年自動車分野においては、自動運転での操作性向上のための車体全体の重量化傾向により、自動車部材に対する軽量化へのニーズがさらに高まっている。同社ではこれまで、最終製品に近い形状で成形するニアネットシェイプ成形法や、CAE解析による設計技術向上により、砂型鋳造やダイカストでの製造において、部材の軽量化技術を追究してきた。
さらに今回、新たにCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を加え、その他の素材の長所を生かした最適な配置で異素材同士を接合させる「マルチマテリアル化」についての研究を開始した。今回の取り組みをきっかけに、より一層の軽量/高性能化をめざした研究開発を進め、またマルチマテリアル化による素材の多機能化の実現を目指す。
今回の研究については、2018年5月23日からパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展」において試作品を公開予定だ。