- 2020-7-22
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- Garrett Motion, Tobias Moers, コンプレッサーホイール, ターボチャージャー, ターボラグ, メルセデスAMG, メルセデス・ベンツ, 電気モーター
メルセデス・ベンツは2020年6月17日、ターボチャージャーサプライヤーのGarrett Motionと共同で、新型の電動ターボチャージャーを開発中であることを発表した。すでに開発は最終段階にきており、将来的にはメルセデスAMGの市販モデルに搭載する予定だ。
このシステムの大きな特徴は、ターボチャージャーシャフトに取り付けられた約41mmのスリムな電気モーターだ。排気ガスを受け入れる前に電気モーターでコンプレッサーホイールを駆動することで、ターボラグを解消する。その結果、アクセルペダルの応答性が高まり、ドライビング全体がダイナミックかつ機敏になるという。
また、低いエンジン回転数でも高トルクを発揮し、停止からの加速性能も高めている。ドライバーがアクセルから足を離したり、ブレーキをかけた時もブースト圧を維持するため、連続的かつダイレクトなレスポンスを確約するとしている。
ターボチャージャーの回転速度は最高17万rpmで、駆動電圧は48Vだ。ターボチャージャーの他、電気モーター、パワーエレクトロニクスは冷却回路とつながり、常に最適な温度環境に維持される。
メルセデスAMGのCEOであるTobias Moers氏は、今回の電動ターボチャージャーを「FI技術を一般道路にもたらす」第一歩だと位置付け、「ターボチャージャー付きエンジンを、かつてない機敏性のレベルにまで引き上げるだろう」と語っている。