TDKは2020年10月13日、車載用電源系インダクタ「BCL322515RTシリーズ」を開発し、2020年10月から量産すると発表した。小型サイズで47μHの高インダクタンスを達成し、155℃までの使用温度範囲に対応する。サンプル価格は50円/個。
BCL322515RTシリーズは、自動車の電子制御回路の電源ラインに挿入するインダクタで、AEC-Q200に準拠する。独自の材料技術、構造設計により、3.2×2.5×1.5mmという小型サイズでありながら47μHの高いインダクタンスを達成している。飽和電流は0.72A。コア材には金属磁性材料を採用しており、特性が近いこれまでのフェライト材料を使用した製品よりも約35%小型化している。
定格電圧は40V。車載の12Vバッテリーから直接入力接続される一次側電源回路で使用できる。使用温度範囲は、車載向けの厳しい温度環境に対応する-55~+155℃(自己温度上昇含む)。巻線ワイヤーと外部電極の接続構造は、オープンリスクを低減した構造設計により高い信頼性を確保するという。