2素子構成の車載向けECU用パワーMOSFETを発売――回路の小型化や軽量化に寄与 新電元工業

新電元工業は2021年7月13日、自動車の各種ECU用パワーMOSFET「LF_Dual」シリーズを発売すると発表した。既にサンプル出荷を開始しており、2021年12月の量産開始を予定している。

同シリーズは、40V/60V耐圧で2素子構成のパワーMOSFETだ。1素子を2つ使用する場合と比較して実装面積や部品点数を削減でき、回路の小型化や軽量化に寄与する。

また、同社従来品の第4世代MOSFETと比較して低容量化しており、FOM(性能指数、Ron×Ciss)が25%低減した。スイッチング損失の低減に寄与する。

ソースとゲートには、Alワイヤの代わりにCuクリップを用いた。抵抗が低減したほか、放熱性が高まっている。

リード端子は、ガルウィング形状となっている。基板応力が緩和したほか、パッケージのリード先端部にめっき処理を施したことではんだ濡れ性が向上した。加えて、はんだ濡れ視認性に優れるウェッタブルフランク構造を採用したことで、実装の信頼性が向上している。

パッケージはSOP8やHSON系に類似した外形となっており、容易に置き換えられる。

車載信頼性規格「AEC-Q101」に準拠しており、チャネル温度は175℃を保証した。車載向けの各種ECUの制御部やファンモーター、LEDヘッドライトといった用途が見込まれる。

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