加熱水素を用いて高炉製鉄でCO2の22%削減を確認 日本製鉄など

日本製鉄は2023年8月4日、東日本製鉄所君津地区の水素還元試験炉(内容量12m3)で行っている製鉄時のCO2削減技術の開発試験で、世界最高水準となる高炉本体からのCO2排出量削減効果22%を確認したと発表した。

開発試験は、CO2排出量50%以上削減を目指すことから「Super COURSE50」と呼ばれており、日本製鉄のほか、JFEスチール、神戸製鋼所、金属系材料研究開発センターの4社で結成されたコンソーシアムが、2022年5月から行っている。高炉の炭素による還元の一部を、加熱した水素に置き換えて、高炉からのCO2排出量を削減する。

これまでの試験で世界最高水準となる高炉本体からのCO2排出量22%削減を達成したことから、コンソーシアムはさらに30%以上の削減を目指した試験を、2023年内を目途に開始する予定だ。実証試験を進め、大型高炉でのSuper COURSE50技術の早期確立を目指すとしている。

日本製鉄は、2021年3月に公表した「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050」の中で、この技術を活用した「高炉水素還元」に加えて、「大型電炉での高級鋼製造」「水素による還元鉄製造」の革新的技術の実用化を進め、カーボンニュートラルの実現を目指すとしている。

関連情報

高炉水素還元技術Super COURSE50の試験炉において 加熱水素吹込みにより世界最高水準となるCO2排出量削減効果22%を確認

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る