三菱電機、48Vハイブリッド車向けエンジン出力軸直結型ISGシステムを量産開始

三菱電機は2017年10月26日、48Vハイブリッド車向けにエンジン出力軸直結型のISG(Integrated Starter-Generator)システムを開発し、量産を開始したと発表した。同システムは独ダイムラーAGのメルセデス・ベンツ車両に搭載される。

近年、自動車市場ではCO2排出量削減の観点から、電気自動車やハイブリッド車などさまざまな電動車両の普及が急加速している。中でも欧州市場では、比較的低コストで燃費向上が可能な48V電源規格に対応したハイブリッド車の普及が見込まれている。

同社は高出力化と燃費改善のため、エンジンのアイドリングストップ・スタート、車両減速時のエネルギー回生や加速時のトルクアシストなどを行うISGシステムを、エンジン出力軸直結型として開発した。ISGシステムはモーターとモーターを制御するインバーターで構成される。エンジン出力軸にモーターを直結することにより、従来のベルト駆動型に比べて高出力化と発電量向上が可能となり、搭載車の燃費改善に貢献する。

さらに独自の分割コア巻線技術により、大電流モーターに必要な太線コイルを高密度にすることでモーターの高出力化と薄型化を両立した。インバーターには新開発の48V専用トランスファーモールド型パワー半導体モジュールを採用し、熱抵抗の低減や耐久性を向上させた。最適設計した冷却ユニットと合わせて冷却性能を向上し、大幅な小型化と高信頼性を実現している。同社は同開発品を、10月27日~11月5日に東京ビッグサイトで開催される「東京モーターショー2017」に出展する。

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