- 2018-9-22
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- Abhishek Dutta, Bluetooth, コネチカット大学, サイバーフィジカルシステム, サイボーグゴキブリ, 電気インパルス
コネチカット大学では、昆虫を小型ロボットのプラットフォームに使用する研究が行われている。
サイバーフィジカルシステムを専門とするAbhishek Dutta助教授の研究室では、ゴキブリが走り回っているが、Dutta助教授は動じない。このゴキブリは、小型電子回路をバックパックのように背負い、5mほど離れたところからハンドヘルドデバイスでコントロールされているハードワイヤーされた“サイボーグ”ゴキブリだからだ。
このサイボーグゴキブリは、触角の神経組織に弱い電気インパルスを送ることにより、コントロールされている。電子回路基板からワイヤーを通じて触角に電気的な刺激を与えると、ゴキブリは障害物に遭遇したと認識し、左の触角を刺激すれば右へ曲がり、右の触角を刺激すれば左へ曲がる。
この電子回路にはBluetooth通信機能があり、小さなサイボーグはスマートフォンで「操縦」することができる。また、9軸の慣性測定ユニット、加速度計、コンパスが搭載され、ゴキブリの6自由度の動きを検出することができる。これらのセンサーでゴキブリの進行方向と速度を知り、フィードバックすることによってコントロールが良くなる。
Dutta助教授は、「捜索救難から国防関連まで、昆虫をプラットフォームにした小型ロボットには実に多くの有益な使い道がある。」と述べている。将来もしあなたが災害に巻き込まれた時、小さなゴキブリが助けに来てくれるかもしれない。