フォルクスワーゲン、新型6速マニュアルトランスミッション「MQ281」を発表

MQ281 manual transmission

独フォルクスワーゲン(Volkswagen:VW)が、量産セグメント向けマニュアルトランスミッション(MT)「MQ281」を発表。リバース用シャフトを備える2.5シャフトコンセプトにより小型軽量化を実現。また、新型オイル循環システムなどにより、従来モデルに比べ走行1キロメートルあたりのCO2排出量を最大5g低減する高効率モデルだ。

日本では少数派となったMTだが、グローバルでみればヨーロッパや新興国を中心に出荷量は多い。特に大径ホイールを装着したSUVセグメント向けに、より効率の高いMTが求められるようになってきている。VWの新型MT「MQ281」は、こうしたニーズを満たし、さらに量産セグメントの車両への適用も可能なモデルという位置づけの新型6速MTだ。

MQ281のメカニズムは、リバースギア用に専用シャフトを備える「2.5シャフトコンセプト」を採用し、全長を短縮、小型軽量化を図っている。
レシオカバレッジは最大7.89と、MTとしては相当ワイドであり、トルクスペクトラムも200~340Nmと、Golf、Audi A3クラス向けの5速MT「MQ250」、6速MT「MQ350」クラスのトルクレンジをカバーしている。

また、バーチャル開発手法を採用することで、生涯オイル消費量が1.5リットルというオイル循環システムを実現。加えて低接触シールを使ったフリクション低減ベアリングなどの採用により、大幅な効率向上を達成している。またバーチャル開発ツールは、最新の音振性能を満たすハウジングの強度設計にも適用されている。

MQ281は、現行MTモデル同様、VWでの内製となる。現時点で、同社のスペイン・バルセロナ工場、アルゼンチン・コルドバ工場での生産が検討されている。MQ281を搭載する最初のモデルは新型パサートになるが、その後VWブランドのほぼ全車種に採用される見込みだ。

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New gearbox generation enables CO2 savings of up to five grammes per kilometre

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