- 2019-11-11
- 用語集, 電気・電子系
- EMC設計技術者資格, IoT(Internet of Things), アナログ回路設計, ディジタル技術検定, デジタル回路設計, メイテックネクスト, 回路設計エンジニア, 技術士, 電子基板
電子回路基板を設計する回路設計エンジニアは幅広く求められており、IoT(Internet of Things)技術の発展により、その存在はますます重要視されています。
回路設計エンジニアが活躍する場は、半導体メーカー、電子機器メーカー、建設機器メーカーなど幅広く、エンジニアとしてモノ作りに深く携われる職種です。
今回は回路設計とは何か、回路設計エンジニアの仕事内容と年収、転職のためのポイントなどを解説します。また回路設計エンジニアになるために必要な知識やスキル、アピールにつながる資格についても記載しました。
回路設計の基礎知識
まず回路設計の基礎となる、回路設計とは何か、そして回路設計の仕事内容について解説します。
回路設計とは?
回路設計とは電気・電子部品を接続して構成される電子基板を設計する業務です。
機械は機械設計で構造や形状が設計されますが、実際に動作させるには電子回路を用いて、動力部や制御部などを適切に作動させなければいけません。回路設計は、機械や電子機器製造において不可欠と言えます。
また、回路設計は回路の構成によって、アナログ回路設計とデジタル回路設計に分かれます。
アナログ回路はコンデンサーや抵抗、オペアンプなどの素子を組み合わせて作られた回路です。一方デジタル回路は、論理ゲートというデジタル素子を組み合わせて作られます。デジタル回路の信号は「0」か「1」(デジタル信号)を入出力します。
ちなみに機械が捉える電気や光、音、電波などの情報はすべてアナログ信号です。よってデジタル処理を行うには、アナログ回路を用いて信号をデジタル信号に変換します。
つまり回路設計エンジニアはアナログ・デジタルにこだわらず、電子回路全般の設計を理解できなければいけません。
現在はIoTの発展により、身の回りにある電子機器や情報機器は、様変わりしようとしています。よって機械を製造するための機械設計エンジニアや、回路設計エンジニアの役割はますます重要視されています。回路設計のエンジニアは多くの分野で求められており、半導体メーカーや情報機器メーカー、電子機器メーカー、建築機器メーカーなど、活躍の場は非常に広いです。
回路設計の仕事内容
回路設計は電子回路の基板を設計する仕事で、機械設計エンジニアなどと協働します。機械設計エンジニアが作成した設計図をもとに、どのような回路を組んで機械を動かすのか検討・設計することが回路設計の仕事です。
よって機械設計が意図している機械の動きや、機能を十分に理解することはもちろん、機械が使われるシチュエーションなどを加味して、回路に求められる信頼性や耐久性を考慮することも重要です。
回路設計の工程はシステム設計から始まります。システム設計では全体の構成や回路の仕様、備えるべき機能などの大枠を決めます。その後、回路全体の動作を決める機能設計を行い、トランジスタや抵抗などの素子、論理ゲートの組み合わせをシミュレーションしながら、実際の回路の設計を行います。
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回路設計に携わるエンジニアの年収
回路設計に携わるエンジニアの年収について、年齢別の具体的な平均年収をご紹介します。
回路設計に携わるエンジニアの世代別の平均年収(賞与含む)は以下のとおりです。
また、回路設計に携わるエンジニアが転職時に希望する年収は以下のとおりです。
転職希望者がアップさせたい年収の幅はおよそ40~50万円ほどと見られます。
回路設計エンジニアに転職するポイント
転職のためのポイントとして、身につけて高めるべき技術や便利な転職支援サービスなどを解説します。
回路設計に活かせる技術を高める
回路設計には専門技術や知識が必要です。そのため回路設計は、理系の大学、大学院、専門学校などで回路に関する知識や技術を身につけている方が就職する業種です。
回路設計エンジニアに転職するのであれば、これらの学校を出ていることや、同等の知識を有していることをアピールすることが欠かせません。
理系の大学や専門学校を出ていれば、回路設計エンジニアとしての素養はあると考えられますので、現時点でどのくらいのスキルを有しているのか確認するとよいでしょう。
資格取得は、資格勉強を通じて回路設計エンジニアに必要な知識を習得できますし、資格を持つことで客観的にあなたのスキルを証明できます。転職の際にもアピールにつながるでしょう。
勉強しておきたい知識や資格は、電子工学や情報処理、設計に関することです。資格を例に出すと「ディジタル技術検定」「技術士」「EMC設計技術者資格」などが考えられます。
「ディジタル技術検定」は文部科学省が後援する、公益財団法人国際文化カレッジ主催の公的資格です。情報処理や制御などの包括的な知識を問う資格試験で、メーカーやIT企業からも評価の高い資格です。「技術士」は、科学技術に関する高度な知識と応用能力があることを示す国家資格です。分野は21の技術部門ごとに分かれており、公益社団法人日本技術士会が試験の運営や技術士登録の業務を行っています。「EMC設計技術者資格」は、電気機器や電子回路、プリント基板を設計する技術者のEMC対応設計力があることを認定する資格です。一般社団法人KEC関西電子工業振興センターと米国の非営利団体iNARTEが共同で創設しました。
また、実務に生かせる知識や技術を意識して身につけることが非常に大切です。回路設計をする上ですぐに役立つ知識や技術には、CADやオシロスコープの利用技術、回路シミュレーションソフトの利用スキルなどです。
案件の募集要項に書かれている「歓迎スキル」や「求める条件」などを見て、自分のこれまでの経験や知識、スキル、興味がマッチするものから積極的に勉強していくとよいでしょう。
エンジニア向けの転職支援サービスを利用する
回路設計エンジニアへの転職には、エンジニア向けの転職支援サービスを利用することをおすすめします。
エンジニアは個人のスキルや経験、知識が深く問われる世界です。そのため転職活動は一つひとつの案件を吟味して、本当に自分に合う職場かどうか、キャリアパスの上で有利に働くかどうかなどをしっかり考えなければいけません。
よって転職支援サービスを利用して、プロのコンサルタントに相談することはとても有用です。自分のスキルの市場価値を客観的に判断してもらえますし、企業の内情などを踏まえた「コンサルタントだからこそできるアドバイス」を受けられます。
また土・日・祝日でも対応してもらえるサービスもあるため、忙しい方も転職活動をスムーズに進められます。
回路設計エンジニアへの転職の第一歩は転職支援サービス
回路設計は機械を動かすために必要な電子回路基板を設計する業務で、理系の大学や専門学校を卒業された方が就職するケースが多いです。そしてエンジニアには、CADやオシロスコープ、回路シミュレーションソフトなどのスキルが求められます。
転職支援サービスを利用すれば、企業の内情を踏まえた回路設計エンジニア職を紹介してもらえますし、キャリアパスの相談もできます。そして自分のスキルを客観的に判断してもらうことも可能です。
年収は機械設計エンジニアや一般的なITエンジニアと同水準ですが、回路設計を通じてモノ作りにやりがいを感じたい方は、回路設計エンジニアへの転職を検討したり、転職支援サービスに相談したりしてみてはいかがでしょうか。
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