- 2020-11-13
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- Continental, ECU, Vitesco Technologies, オーバーモールディング, トランスミッション, トランスミッション制御ユニット, 電子制御ユニット
自動車部品およびタイヤメーカー大手Continentalのパワートレイン部門から分社化したVitesco Technologiesは、電子部品を配置した基板自体を樹脂で固めるオーバーモールド加工を施したトランスミッション制御ユニットを発表した。従来の制御ユニットに比べおよそ45%軽く、堅牢性も高い。また、製造工程も大幅に少なくなり、コスト面でも優位性があるという。
一般的な電子制御ユニット(ECU)は、金属やプラスチックのハウジングに納められているが、オーバーモールディングECUでは電子部品とそれらを載せたプリント基板はプラスチックに完全に埋め込まれるように成型されている。これは、新しい高精度の射出成型プロセスと、耐久性の高いプラスチックにより実現されている。
オーバーモールディングにより、振動に敏感なハイテクコンポーネントは完全にプラスチックで固定され、強い振動に耐えることができる。また、オーバーモールディングECUは軽量であることに加え、省スペースでもある。従来のハウジング型ユニットの厚さが1.5cm程度であるのに対し、新開発のユニットはわずか7mm。ECUはトランスミッション本体に直接ねじ止めされ、設置スペースが限られるため、この差はとても大きいという。
新しいオーバーモールディングECUは、2020年春からニュールンベルクで生産され、既にドイツの自動車メーカーで量産採用されている。さらに2021年始めからはハンガリーのデブレツェンに建設した新工場でもオーバーモールディングECUの生産を開始する予定だ。