猛きん類にインスパイアされた主翼と尾翼が変形するドローン――今までにない俊敏な飛行が可能に

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スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究者たちは、オオタカの羽と尾の形やその飛行行動を研究し、オオタカに似た飛行性能を持つドローンを開発した。この研究の詳細は2020年10月28日付で『Science Robotics』誌に掲載されている。

次世代ドローンの設計へのインスピレーションの源となったオオタカは、森の中を楽々と飛び回る速くて力強い猛きん類だ。オオタカは、森の中で狩りをするときに急に方向転換したり、開けた地形で獲物を追うときに高速飛行したり、あるいはエネルギーをセーブするために効率良く緩やかな角度で降下飛行したりするときなど、望みの動きをするために翼と尾を連動して動かす。

研究チームは、2016年にも鳥から着想を得て両端が変形する主翼を備えたドローンを設計している。今回は、人工の羽によって主翼だけでなく尾翼の形状も調整できるようになった。羽が付いた尾翼が主翼と連動して変形することで、今までになく機敏な動きが可能になった。このドローンは主翼と尾翼の形状を変えて素早く方向転換したり、地面に落ちることなくゆっくりと飛行したり、高速飛行時の空気抵抗を減らしたりすることができる。

また、鳥のように主翼をはためかせる代わりに前方への推力にはプロペラを使用している。プロペラを使用するほうがより効率的であり、この新しい主翼と尾翼のシステムを他の有翼ドローンや飛行機にも応用できるようにするためだ。

今回開発されたドローンは、同じ重量のクワッドローターより長時間飛ぶことができ、決まった場所でホバリングしたり急旋回したりできるクワッドローターと同じくらいの機敏性を有する。これらの特性を併せ持つことは、森や都市の建物の間を飛行する場合に特に便利だ。

このような新しいタイプのドローンで考えられる主翼と尾翼の配置構造は非常に多いため、この種のドローンを飛ばすことは簡単なことではない。研究チームは、開発したドローンの飛行能力を最大限に活用するため、ドローンの飛行システムに人工知能を組み込んで、半自動で飛行できるようにする計画をしている。

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