加工ワークの形状計測を自動化する「非接触機上計測システム」の販売を開始――レーザースキャナにより高速/高精度に計測 DMG森精機

DMG森精機は2020年12月21日、加工ワークの形状計測を自動化する「非接触機上計測システム」の販売を開始したと発表した。

加工ワークにおいては、公差内に収まっているかどうかを判断する寸法精度の計測が加工精度を保つために重要となる。一方で、計測作業は時間を要するため作業者の負担が大きく、正確に計測できる技術を欠いた場合は生産性の低下やクレームの要因となりうる。

同社は、最新のセンシング技術により工作機械上でワークの自動計測を行う非接触機上計測システムを開発した。非接触タイプのレーザースキャナを用いるもので、2019年11月に業務提携したニコンのスキャナが採用されている。

同システムにより工作機械上で計測できるため、計測専用機への乗せ換えが不要となり、段取りに掛かる時間を10分の1に削減できる。また、1秒間に7万点/20万点の点群データを取得する2種類のレーザースキャナを用いているため、大型ギアやタービンブレードといった大型や複雑な形状のワークでも短時間で計測できる。

レーザースキャナを工作機械の主軸に取り付けることで即座に使用でき、導入コストを専用計測機と比べて5分の1程度に削減できる。レーザー照射により点群をμm単位で計測し、PC上で計測結果を即座に確認可能。形状をデータ化できるため、CAD図面と重ねて測定結果を確認できる。

面で計測を行うことで高精度な測定が可能となっており、同社の主軸制御技術と計測専門メーカーの計測ノウハウにより、専用機と同レベルの測定精度を実現した。専用のワーク計測評価ソフトウェアを用いることで、自動で計測結果を評価できる。

2020年12月時点での搭載機種は、5軸加工機DMU eVoシリーズ、DMU duoBLOCKシリーズ、DMU monoBLOCKシリーズの3種。順次搭載機種を拡大する予定となっている。同社は、航空機や建設機械、エネルギー産業といった市場での需要を見込む。

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