パナソニック、ミリ波帯アンテナ向けハロゲンフリー超低伝送損失多層基板材料を製品化

パナソニック インダストリアルソリューションズは2021年2月25日、ミリ波帯アンテナに適した「ハロゲンフリー超低伝送損失多層基板材料」を製品化し、量産を2021年3月より開始すると発表した。同製品を活用すれば、アンテナの高機能化や、基板製造時の加工費の低減が期待できるという。

ハロゲンフリー超低伝送損失多層基板材料は、同社従来品と同等レベルの低誘電特性と、低粗化銅箔との十分な密着強度があるため、伝送損失0.079dB/mm(@79GHz)と熱硬化性樹脂基板で業界トップレベルの低伝送損失を達成している。そのため、ミリ波帯アンテナの低損失や高効率化に寄与する。

フッ素樹脂基板材料はこれまで主にアンテナ用基板材料として採用されてきたが、熱可塑性樹脂であることから多層化が困難だった。しかし、ハロゲンフリー超低伝送損失多層基板材料は熱硬化性樹脂からなるプリプレグとなっている。そのため、アンテナ層と高周波回路の信号層などのそれ以外の層の絶縁接着/貼り合せとしての適用だけでなく、アンテナ層をビルドアップ工法によって形成/多層化できるという。高周波基板の設計自由度を向上し、小型で高密度なアンテナ一体型モジュールやアンテナの高機能化に貢献する。使い分けができるようコア材である銅張積層板もラインアップしている。

また、熱硬化性樹脂材料であるため、汎用基板用の既存設備で加工できる。特殊な薬液や工程が必要ないことから、基板製造時の加工コストを低減する。

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