パナソニックは2021年3月8日、アサヒビールと共同開発したエコカップ「森のタンブラー」の植物繊維(セルロースファイバー)使用比率をさらに引き上げた新しいタイプを開発したと発表した。
両社は2019年、パナソニックが開発した「高濃度セルロースファイバー成形材料」を原材料とした飲料容器、森のタンブラーを開発し、テスト販売している。
高濃度セルロースファイバー成形材料はナノからマイクロレベルに微細化されたパルプ成分を含有する新開発の樹脂だ。間伐材などの木材から精製したパルプを主原料としているので、紙製品として破棄することができ、プラスチックごみの削減につながる。
今回、パナソニックが開発した高濃度化技術によって、同材料の植物繊維の濃度を従来の55%から70%にまで引き上げることに成功。これを森のタンブラーに使用することで、タンブラー1個あたりのプラスチック使用量を5.44g削減し、使用比率も45%から30%に引き下げた。植物繊維使用比率を増やしたことで、手触りや外観が木材のような自然な風合いになったという。
新しい同タンブラーは、本年夏頃からオンラインショップなどで販売する予定だ。それに先駆けて3~4月から、特定の飲食店や教育機関のカフェなどでテスト利用して耐久性などを検証する。
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プレスリリース
パナソニックの「高濃度セルロースファイバー成形材料」を活用したビール用カップ「森のタンブラー」を開発 アサヒビール