ついに核融合発電が現実に、米TAEが2030年までの実用化を目指す

米国の民間核融合エネルギー企業 TAE Technologies(TAE)は、独自のコンパクトな原子炉設計が、5000万℃以上で安定したプラズマを発生させられることを確認。核融合発電技術における重要なマイルストーンを達成したのに伴い、2億8000万ドル(約300億円)の追加資金調達を発表した(発表日は2021年4月8日)。

核融合エネルギーを実用規模の電力に利用するには、十分に高温なプラズマを長時間閉じ込める必要がある。TAEは2015年に、同社のアプローチがプラズマを無期限に持続できることを確認。最新のマイルストーンでは、「十分に高温」という条件もクリアしている。

TAEの原子炉設計では、温度が上昇するにつれてプラズマの閉じ込めが改善される。TAEは、核融合装置「Norman」にて、同アプローチが2030年までに、商業核融合発電所に適合した条件にまでスケール可能なことを実証した。

資金の一部は、1億℃以上で動作する「Copernicus」と呼ばれる実証施設の開発に充てられ、従来の重水素とトリチウムによる燃料サイクルでの発電をシミュレートする。

またTAEは、豊富で環境にも優しいエネルギー源による、水素-ホウ素(H-B11またはp-B11)燃料サイクルでのベースロードのエネルギー供給を目標としており、Copernicusは最終的に、p-B11を利用した発電技術の実証にも用いられるということだ。

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Fusion Energy Milestone from TAE Technologies Validates Path to Cost-Competitive Carbon-Free Baseload Energy

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