測定部を分離して測定の幅を広げたテラヘルツ波分光分析装置を開発 浜松ホトニクス

浜松ホトニクスは2021年7月20日、食品や化学品、薬品などに含まれる成分を測定する分析装置の新製品「ハンディプローブ テラヘルツ波分光分析装置 C16356」を2021年10月1日から発売すると発表した。測定部を分離してハンディ型にし、自由に動かせるようにしたのが特徴で、これまで測定できなかった大型の試料や柔らかい固体物質などの分析もできる。

テラヘルツ波分光分析は、波長300μm前後の電磁波であるテラヘルツ波を使い、試料が吸収する波長ごとの情報などを基に、結晶性や水分含有量などを測定する手法。同社では、通常の方法では測定が難しい液体や粉体も扱える据え置き型装置を製品化しており、大学や研究機関などに販売してきた。

従来製品の据え置き型分析装置では、装置内部の測定用チャンバーに試料をセットする必要があったが、新製品では光学設計を一から見直したことで、本体と測定部を切り離して光ファイバーで接続し、測定部を試料に合わせて動かせるようにした。本体の大きさは約426×約512×約250mmで、従来製品に比べ体積を約40%縮小し、重さも約20kgと従来より約60%軽くした。さらに、振動に強い光学系で構成することで持ち運びしやすくしており、製造現場へ持ち込んで品質管理に応用することも期待されている。

価格は1320万円(税込)で、国内外の製薬会社、化学メーカーや食品メーカーなどに向け販売する。2021年8月2日からサンプル測定受け入れを開始して売り込みを図り、初年度は5台、3年後には年間20台の販売を目指している。

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